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山口市観光周遊バスに揺られて市内めぐり②

明治以降の近代史ファンにはたまらない聖地「山口市菜香亭」

 

再びバスに揺られて、次のバス停「山口市菜香亭」へ。1877(明治10)年創業の料亭「祇園菜香亭」が移築、復元された施設なのですが、幕末・明治維新、さらに近代の歴史に関心がある方なら、まさに“聖地”ともいえる場所なのです!

 


▲「菜香亭」の命名は井上馨。料亭として1992(平成8)年まで営業していた

 

「菜香亭」は、山口の迎賓館として政治家や文化人たちに好んで使用され、明治維新、新政府において名を刻んだ偉人たちが、酒宴や会談、あるいは休息にと、ここでひとときを過ごしたといいます。

 

大広間や客間などに掲げられている、井上馨、木戸孝允、伊藤博文ら揮毫の扁額はもちろん本人直筆!彼らがかつて時を過ごした空間に佇めば、扁額からはその存在感を強烈に感じることができます


▲152畳の大広間は開放感も抜群!頭上に掲げられた扁額は、超がつくほどのお宝ばかり!

▲菜香亭は催事の貸し館としても地元で人気。各客間は催事がなければ見学可能。写真は北客間、佐藤栄作元総理大臣が好んで使用したことから「佐藤部屋」とも


▲前庭には「明治維新策源地」の碑が建立されている

 

 

さて、歴史に名を刻む偉人たちの邂逅を楽しんだならば、再びバスに乗り込みます。5分ほどで、次のバス停・香山公園五重塔前へ到着です。

 

スタイリッシュな国宝「瑠璃光寺五重塔」を目の当たりに!

 

▲バス停を降りたならば、日本三名塔にも名を連ねる国宝「瑠璃光寺五重塔」はもう目の前!

 

五重塔は大内義弘公(守護大名大内氏第25代当主)の菩提を弔うために、1442年に建立されました。境内前に整備された香山公園は、季節の花々が咲き誇り五重塔をより美しく飾ります。秋はもちろん紅葉が見事です。

 

▲容姿の美しさは国内随一といわれる五重塔。屋根は檜の皮を使った「檜皮葺」

 

▲瑠璃光寺はかつて山口、九州一円に300カ寺の末寺を数えた古刹。霊験あらたかと評判なのでぜひお参りを!

 

そして、園内には、かの“西郷どん”や大久保利通が訪れ、木戸孝允や伊藤博文らと薩長同盟に向けて密談を重ねたといわれる「枕流亭」が移築され、隣接地には毛利敬親公が眠る「香山墓所」があります。

 

▲園内に移築された「枕流亭」。2階のお座敷からは園内が見渡せる

 

▲香山墓所前の石畳は、不思議な音の反響が楽しめる「うぐいす張りの石畳」として有名

 

周遊バスでの山口めぐり、お次は画聖・雪舟が築庭したと伝えられる「常栄寺雪舟亭」へと向かいます。常栄寺は市街地から少し離れて国道よりも奥まった場所にあるため、タクシー以外での移動は、周遊バスがとっても便利です。

 

山口市観光周遊バスに揺られて市内めぐりへ続く

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